2012/11/12

VMWare ViewとVMWare Mirage

先日、vForum2012に行って来ました。
http://vforum.jp/

どのセッションも興味深く面白かったですが、VMWareを利用したVDI、つまりVMWareViewに関するセッションが特に多かったように思えました。
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Viewの仕組みを簡単に説明すると、
クライアントはConnectionServerを経由し、
VMWareESXi上に展開された仮想化クライアントへアクセスすることで
場所、接続端末に依存することなくクライアントユーザーに対し同一環境を提供するシステムです。

通常のサーバの仮想化と違い、接続するクライアント数分 VMを用意しなければならないので、
仮想VMの作成の手間やデータ領域が必要に思われるかもしれないですが、
必要なVM数を自動で作成する機構も備わっており、
自動でホスト名付け、ドメイン参加なども行なってくれます。
また、親VMを用意した上でその差分VMでそれぞれの仮想クライアントOSを作成するので、
データ領域も莫大には必要ありません。

各クライアントはRDP、またはPCoIPを利用しConnectionServerにアクセスします。
ConnectionServerは空いてる仮想クライアントとユーザー端末とを接続し、
ADを使用して認証を行います。




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VMWareViewの親VMは
コンポーネントであるViewComposerによって、オリジナルのVMから、各ESXiへレプリケートすることで作成されます。
なので、メンテナンス時においても検証・作り込みを実施した上で親VMの差し替える運用ができます。
また、ESXi上のVMはConnectionサーバによってプール単位で管理されており、
ADによる認証の他、グループによって利用可能なプールの制限も可能となっています。

以上 ざっと見ても
管理者側としては、クライアントへ提供するサービスを一元管理できるメリットが。
利用者側としても、あらゆる端末でどこでも自分の環境を利用することができる、というメリットがあります。
しかし、乗り越えないといけない障壁もいくつかあります。

2・エンドユーザー端末はただの画像を映し出すものとなる。せっかく高スペックの端末なのに持ち腐れ・・

・Viewサーバが全クライアントの動作を引き受けるので、ディスクIOやNW、CPUにメモリなどが
高スペックなものが求められる。

・Viewサーバが故障すると全利用者に影響をうける。NWに不具合があると利用すらできない。

・Windowsライセンスが通常利用よりも高くつく。
エンドユーザー側のOS代だけでなくVDAライセンス、デバイスCALライセンスが必要。
VDAライセンスのかわりに SA(ソフトウェアアシュアランス)を使うという手法もあるが、
シンクライアントを導入した場合だとSAは適用外となるので、VDAしか選択肢はない。
(そしてVDAライセンスは高い上に3年ごとに契約し直す必要がある)

・DVDなどのマルチメディアを見る場合にはサーバにその映像データを送ることになるので、帯域を多く使用する。

・vCenterやConnectionサーバなどのシステム構築が少し面倒。
などなど。







そんなわけで、障壁がいくつかあるのですが、
それらの問題を解決するひとつの解がVMWare Mirageです。

VMWare Mirage
http://www.vmware.com/jp/products/desktop_virtualization/mirage.html

これは、クライアントがサーバ上にあるプールを使うのではなく、
クライアントのイメージをサーバが管理しデータの保管・配信を行うシステムです。
Mirageだと クライアントのリソースも有効活用出来、クライアントの一括管理も可能、
サーバの停止が致命的な運用リスクにもならず、利用者はひきつづきクライアント端末を利用することが可能となります。

詳しいマニュアルは以下にもあるので興味ある方はいかがでしょうか

VMWare Mirage 管理者ガイド
http://www.wanova.com/files/3413/4608/5094/3.6_Mirage_Administrator_Guide_Japanese_Version.pdf

いずれは、ViewとMirageはうまく連携をとりあい、
VDIと配信とが融合した形に向かっていくであろうという話をセッションでも言ってましたので、
今後楽しみな技術かと思います。

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