2013/11/18

Zabbix2.2がリリースされました

待ちに待っていたZabbix2.2がようやくリリースされた。
Zabbixに関しては、以下の記事がわかりやすい。

@IT ZABBIXで脱・人手頼りの統合監視
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/0908/13/news062.html

Windowsならリソースモニタ、あるいはSystemCenter、
vSphereならvCenterなど リソースを監視する機能は各システムに備わっているものの、
視認性が微妙だったり、コスト的に難があったりすることもある。
今回は特にvSphereに的を絞ってみたい。
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仮想ホストvSphere ESXiに対し、統合監視するためにはvCenterを使うのが一般的だ。
vCenterを導入することで、ESXiのリソース監視に加え、
仮想ホスト間移動が実現できるvMotionに代表される仮想化を利用した機能が使用可能となる。
ただ、vCenterをいれたとしてもすべての機能が利用可能となるわけではなく、
エディションによって利用可能な機能は異なる。

Networld vSphere エディション
http://www.networld.co.jp/vmware/pro_info/vsphere/edition.htm

vMotionが利用可能となるEssentials Plus KitやvCenter Standard+vSphere Standardを
導入するともなるとライセンスだけで100万近く費用が必要となり、コストがとてもかかる。
大規模サーバ群での管理や、vMotionやHAを使用する高可用性が求められる現場ではともかく
小規模環境の場合では、vMotionを使用する頻度も少ないため、
vCenter導入を踏み切るにはやや敷居が高い。
(Essentials Kitは安価ではあるが、vCenterでの管理が3台までの上、vMotionは使えない)

一方で、 仮想ホストのリソース監視は仮想マシンをサーバへ集約すればするほど重要になってくる。
各仮想マシンへのリソース配分、リソース増強のための指針などを考える必要があり、
 いままで以上に日頃のリソースデータを集めておく必要があるからだ。

Vmotion等の機能は必要ないが、コストを抑えて リソース監視を一括で行いたい、という場合は
OSSであるZabbixを利用するのがひとつの手だと思う。
今回のバージョンアップで特筆すべきはvSphereのシンプルチェック監視が可能となったことだ。

@IT VMware対応やパフォーマンス向上を図った「Zabbix 2.2」リリース
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1311/12/news127.html

■参考ページ
- Zabbix オフィシャルサイト
http://www.zabbix.com/jp/
- SRA Zabbixに関する技術情報
http://www.sraoss.co.jp/technology/zabbix/

- あぱーぶろぐ
LAMPサーバ構築メモ(CentOS6.3+Apache+MySQL+PHP)
http://arpanet617.blog.fc2.com/blog-entry-21.html
Zabbix 2.2 を yumでインストール(Linux CentOS6.4)
http://arpanet617.blog.fc2.com/blog-entry-53.html
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Zabbixの構築方法は、上記参考サイトのほうがよほど詳しく書かれているので割愛。
おおまかに段取りを示すと、今回はVMWare上にCentOSを作ってみたので、以下の通り。
・仮想マシンにCentOS用のVM領域を確保
・CentOS6.4インストール。VMWareToolsをインストール。
・各Network、リポジトリの設定
・LAMPのインストール
・Zabbixのyumリポジトリの登録(オフィシャルサイトより)
http://www.zabbix.com/jp/download.php
・Zabbixインストール
・MyQSLにZabbix用のDBとユーザー作成
・Zabbix用のDBスキーマデータをインポート
・Zabbixサービスを起動、ブラウザへアクセスし初期設定
・ログインし、言語を日本語に。
image

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ちなみに、新規インストールではなく、2.0からアップグレードをした場合には
DBのスキーマ等はアップグレードされ、情報をひきつぐことができるが、
VMWareのテンプレートのインポート、
zabbix_server.confのVmware設定の箇所を追加する必要があるので注意。

テンプレート
https://www.zabbix.org/wiki/Zabbix_Templates/Official_Templates
VMWare関連のテンプレートは以下の3つ
Template_Virt_VMware-2.2.0.xml
Template_Virt_VMware_Guest-2.2.0.xml
Template_Virt_VMware_Hypervisor-2.2.0.xml



余談:
vCenterを入れるのにはお金がかかるし、
劇的なメリットもあまりない・・と、わりと否定的だったのだけど
仮想共有Diskをつくる VirtualSANという機能が、
vSphere5.5でPublicPreview版ながら利用できるようになり、
その考えが自分の中で大きく変わってはきている。

VirtualSanとは、数台あるローカル上のvSphereESXiのデータストアを1つの仮想Diskとしてまとめる新機能で、似たような製品は各社で出ていたものの、VMWare社でこの機能がついたのはとても大きい。
いままで可用性が上がるとはいえ、共有Diskが故障すればシステムが利用不可となる上、
一般的に共有Diskの取り扱いは難しく、またコストがかかるものだった。
vSANを使用した場合、仮想ファイルを複数台のサーバに複製して置くことによる可用性の向上、
SSDにデータを一時キャッシュした上で HDDへ書き込むことによるIO速度とコストパフォーマンスのバランスの良さ、
サーバを追加することで 簡単に仮想共有Diskの容量を追加することが可能な拡張性と
今まで抱えていた問題が一気に解決する可能性を秘めている。

まだ 正式版ではライセンスがどうなるかわからないのが残念だけど、
Essentials Kitで使用できるようになるのは無理としても、
是非ともStandardライセンスで利用できるようになってほしいところである。

Virtual SANのハンズオンラボ資料
http://docs.hol.vmware.com/HOL-2013/HOL-SDC-1308_pdf_en.pdf


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